動画配信アプリのTVerは場所や時間にとらわれず、さまざまな番組を観られると人気です。そんなTVerは広告の出稿が可能なので、自社商品やサービスのCMを配信できます。事業の宣伝を検討している方は「どのような仕組みなのか」「費用はいくらなのか」など、気になる方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、TVer広告の出稿概要や費用などを紹介します。他にもTVerが伸びている背景や広告出稿理由なども知っていただける内容です。自社商品やサービスのCM配信を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
TVerとは?
TVerとは民放テレビ局が連携した広告付きの「無料動画配信サービス」のことです。以下のテレビ局の番組を中心に視聴できます。
- 日本テレビ
- TBS
- テレビ朝日
- フジテレビ
- テレビ東京
TVerは時間や場所、デバイスに縛られず動画を楽しむことが可能です。動画は人気ドラマやバラエティ、アニメなどが視聴可能で「リアルタイム」「過去の放送」どちらも楽しめます。(参照:無料で動画見放題 – TVer)
ただし全番組は配信しておらず、一部の番組を一定期間放送しているのが特徴です。そのため、観たい番組がある場合は事前に確認しておく必要があります。そうはいっても多数の番組が観られるため、楽しい時間を過ごせるのが魅力です。
TVerが伸びている背景とは?
株式会社TVer代表取締役社長と広告営業部長による対談では、TVerが伸びている背景は動画コンテンツの拡充と視聴者数の増加だといいます。(参照:急伸の背景にあるものとは?〜TVer Biz Conference 2021レポート~)
今まで限られたエリアでしか視聴できなかったコンテンツが、TVerを利用することで視聴できるようになりました。また、ここ数年の「巣ごもり需要」によって、動画配信サービスの利用者の増加も要因の1つです。他にも番組の増加や、番組制作の企画力なども要因に考えられます。このようにサービスの向上と社会の流れによって、TVerが伸びたことがわかりました。
TVerの動画広告を出稿する理由
TVerの動画広告を出稿する理由は、視聴完了率の高さやターゲティング設定方法の豊富さ、インターネットユーザーへのアプローチなどです。広告主にとってさまざまなメリットがあります。以下の章からは、TVerの動画広告を出稿する理由を一つずつ見ていきましょう。
視聴完了率が非常に高い
TVerのユーザーは番組視聴を目的としているため、広告の視聴完了率が高くなっています。株式会社TVerの広告営業部部長によると、有音視聴完了率は84.6%です。(参照:有音視聴完了率84.6% 広告媒体としてのTVerの強み『TVer Conference 2020』レポート(後編)』- Screens)
このように広告の視聴完了率が高いと、ビジネスの成果につなげやすくなります。広告をしっかり観てもらえるため、商品やサービスについて知ってもらえるのがメリットです。
またさまざまな動画を視聴するユーザーは繰り返し広告を目にすることになるので、商品やサービスについて覚えてもらいやすくなるでしょう。これらを理由に、多くの広告主がTVerへ広告を出しています。
ターゲティング設定方法が豊富
ターゲティングとは、ターゲットを絞り込む戦略のことです。TVerはターゲティング設定方法が豊富なため、より効率的に販促活動ができます。そのため、絞ったターゲットだけに予算や能力、時間をかけることが可能です。例えば年齢や性別、視聴エリアの設定ができるため、商品やサービスを効果的なユーザーへ届けられるのが特徴です。他にも、検索キーワードに連動した広告配信もできます。このようにTVerでは、豊富なターゲティング設定方法が魅力です。
テレビCMのみではリーチできない層にも広告を届けられる
テレビCMは幅広い層に広告を届けられますが、TVerの動画広告はテレビCMだけでは届けられない層にも届けられます。例えばネットユーザーや、リアルタイムでテレビを観られていないユーザーなどです。
テレビCMはターゲティングが難しいですが、先述のとおりTVerはターゲティングができます。そのため、今までアプローチできていなかった層にアプローチできたり、ターゲット層に届きやすくなったりするでしょう。このようにテレビCMを補う広告手法となります。
また、より効果を期待したいのであれば、テレビCMとTVerのどちらにも広告を出すのがおすすめです。ターゲットを漏らすことなく、商品やサービスを知ってもらえます。
費用・出稿の流れについて解説
TVerの費用や出稿の流れは決まっています。費用はCMの長さによって異なるので、事前に確認したうえで出稿しなければなりません。また、出稿の流れは8つの手順に設定されています。以下の章からさらに詳しく見ていきましょう。
費用
TVerへ配信できる広告の費用は最低出稿金額が50万円で、単価が3.6円になります。ただし、秒数によって費用は異なるのが特徴です。例えば、15秒では1視聴あたり3.6円で、30秒では1視聴あたり5.4円になります。
また、上記は完全視聴時の単価なので多少の誤差があるでしょう。さらに別途運用費がかかります。出稿費が55〜99万円では出稿費の20%、100万円以上では15%です。(参照:FAQ|TVerの広告運用・制作はAdMarket(アドマーケット)へ)このように広告の長さや内容、ターゲティングなどによって費用は異なるため、まずは問い合わせをおすすめします。
テレビCMは放送枠ごとに費用が決まっていて、放送回数は限られているのが特徴です。一方TVerの動画広告出稿は、期間や予算に合わせて配信できます。
広告出稿までの流れ
広告出稿までの流れは、以下のとおりです。
- 配信希望内容や予算の問い合わせ
- 打合せ
- 見積り
- 事業内容に関する審査
- 発注
- 素材がふさわしいかの調査
- 配信開始
- レポート提出
上記が全て完了しないと、配信は行われません。4や7は「過激または悪質な事業内容・広告ではないか」という点も厳密に審査されます。もし問題があった場合、配信は不可です。そして、6と7が完了した放送局から配信が開始されます。(参照:TVerで広告配信 TVer公式サイト)どのくらいの予算で出稿できるのか気になる方は、まずは問い合わせと見積もりから取り掛かりましょう。
まとめ:TVer広告を新しいマーケティングの一つとして頭にいれよう
TVerは無料動画配信アプリで、利用者が増加しているコンテンツの1つです。TVerで広告を出稿すると視聴完了率が高くターゲティング設定が豊富で、今までアプローチできていなかった層にも宣伝できます。
費用や出稿の流れは決まっているので、事前に詳細を確認のうえ手順に沿って進めましょう。まずは問い合わせと見積もりで、予算の確認をおすすめします。自社商品やサービスのCM配信を検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。